
営業の新規開拓の際に気を付けるべきこととは
既存顧客を維持する方法とは異なり、新規開拓では注意しなければならないポイントが三つあります。顧客獲得に成功するためだけでなく、失敗した噂が周囲に流れて悪影響を及ぼさないようにするためにも押さえておくべきポイントなのでしっかりと理解しておきましょう。
第一印象の影響が大きいことに注意しよう
新規顧客開拓の営業をするときに最も注意しなければならないのが第一印象の影響力の大きさです。初対面のときには相手がどんな人なのか気になるでしょう。それと全く同じ考えで、企業を相手にするときにも個人を相手にするときにも、何をしに来た人なのか、どんな会社の人なのかといった興味を顧客が持ってくれています。
そのため、初対面のときには身なりや身振り手振り、言動から行動までかなりよく観察されるのが一般的です。その初回の対面で受けた印象によってプラスイメージを持つか、マイナスイメージを持つかが大きく左右されます。
初対面のときに卒なく挨拶やプレゼンテーションをすると悪いことはありませんが、あまり印象が残らなくて忘れられてしまいがちです。せっかく時間を費やしたのに何も利益を生まなかったという結論になってしまいます。
一方、最初にドジをしてしまって顧客に迷惑をかけてしまうと、失敗ばかりしているあまり有能ではない人と思い込まれてしまうようになり、会社の評判も下がってしまうリスクがあります。
ところが、たとえ実力的には不足している人でも、初めて会ったときにハキハキとしていて自信もあり、提案もしっかりしていてわかりやすいという印象を持ってもらえるだけで継続的に取り引きをしてくれるようになることも多いのです。このように第一印象が大きな影響を与えることは念頭に置いておくことが必要です。
ヒアリングとプレゼンテーションのバランスに注意
新規開拓営業で顧客に会うことができたらヒアリングとプレゼンテーションを駆使して興味を引き付けるのが基本になります。顧客を第一と考えてヒアリングをし、顧客が抱えている課題を解決するための方策をプレゼンテーションすると考えるのが普通でしょう。
しかし、これは既存顧客を相手にするときには効果的ですが、必ずしも新規顧客の場合には効率的ではないので注意しましょう。ヒアリングをしようとして正直に課題を話してくれるのは信頼関係が樹立されてからのことです。
初見の場合にはまだ信頼関係ができていないので本音をなかなか話してくれない場合がほとんどです。そのため、ヒアリングよりもプレゼンテーションを重視することが必要で、よく自社の商品やサービスを理解してもらってからヒアリングを開始するのが効果的でしょう。
特にルート営業をしてきた人はヒアリングとプレゼンテーションのバランスを見誤ってしまいがちなので注意しなければなりません。比重が高いのはプレゼンテーションで、ヒアリングは顧客が興味を持ってきたタイミングで始めるのが無難でしょう。
リストを購入して使うときの注意点
新規開拓先を探す方法としてリストを購入するやり方も知られていますが、リストを使う場合には注意しなければならない点があります。きちんとターゲットを絞り込み、そのターゲットの条件を満たしているリストを入手するようにしましょう。
リスト販売をしている業者がどのような形で顧客候補を選んでリストアップしているかは異なります。たとえ安く大量のリストを手に入れられたとしても、そのうち90%が興味を持つはずがない相手だった場合には10倍の価格のリストを手に入れたのとそれほど違いはありません。
どのような顧客を期待しているかをきちんとヒアリングしてくれたり、具体的な条件で指定できたりする業者からリストを購入するようにすれば費用対効果が上がります。
また、リストアップされている顧客の数は多ければ良いというわけではありません。数が多いほど新規開拓のために訪問しなければならないところが増えてしまうという問題があるからです。
できる限り可能性が高い顧客候補を厳選してくれるサービスがあれば営業の負担も軽減することができます。費用対効果が上がるかは業者が的確に顧客候補を選んでくれるか次第なので、優秀な実績がある業者を選んでリストを作ってもらうようにしましょう。
新規開拓では第一印象の与える影響が大きいことを考慮して初回の営業に挑むことが大切です。また、ヒアリングを重視して顧客の課題を聞き取ることが基本とされていますが、新規開拓の場合には信頼関係がまだできていないので顧客の本音を聞けないことがよくあります。
そのため、まずはプレゼンテーションを重視して自社の商品やサービスへの理解を促すのが賢明です。このような考え方でアプローチする新規顧客候補の情報を手に入れるにはリストを購入するのが効果的です。リストを購入して新規開拓先を探す場合には、ターゲットを絞り込んで条件を満たしている顧客候補をリストアップしてくれる業者に依頼しましょう。