営業リストの精度を高める!クローリングの仕組みと活用方法
営業リストは営業活動で欠かせないものとなっており、ターゲット企業や顧客の情報をまとめたリストのことを指します。そのリストを効率よく作成する手段のひとつとして注目されているのが、クローリングと呼ばれるものです。そこで本記事では、クローリングの基本的な仕組みと、営業リスト作成への具体的な活用方法についてご紹介します。
検索の仕組みがわかる!クローリングってなに?
インターネットで何かを検索したとき、ほんの数秒でたくさんの情報が表示されますが、これはクローリングという仕組みが大きな役割を果たしています。
ここでは、このクローリングという言葉の意味やどんなことをしているのかについてご紹介します。
クローリングってどういう意味?
クローリングとは、インターネット上にあるさまざまな情報を自動で集めてくれる仕組みのことです。具体的には、Webサイトの文章や画像などを集め、検索に使えるように整理する作業を指します。
この作業を行うプログラムは、クローラーと呼ばれています。クローラーが情報を集めてくれるからこそ、検索窓に言葉を入れるだけで、たくさんの情報にアクセスできるのです。
クローリングってどこからきた言葉?
クローリングという言葉はあまり聞きなれないかもしれませんが、英語のクロール(crawl)が語源です。クロールには「這う」や「ゆっくり進む」という意味があり、水泳のクロールもここからきています。
インターネット上の情報をクローラーがくまなく這いながら集めていくイメージから、この名前がついているのです。少し難しく感じる言葉でも、意味がわかると身近になるでしょう。
検索するたびに使われている仕組み
「クローリング」と聞くと特別な技術のように思うかもしれませんが、実はインターネット検索をするときに毎回使っている仕組みです。
検索ボックスに言葉を入力して検索すると、クローラーが世界中のサイトから関連する情報を探し出し、結果を表示してくれます。つまり、日々の何気ない検索行動の背景には、クローリングという作業がしっかりと働いているのです。
クローリングとスクレイピングの違いとは?
インターネット上の情報を収集する方法としてクローリングとスクレイピングという言葉があります。どちらも似たような意味に思えますが、実は役割や使われ方が異なります。
ここでは、混同されがちなこの2つの仕組みについて見ていきましょう。
クローリングは情報を探しに行くこと
クローリングとは、インターネット上にある多くのサイトを巡回して、必要な情報を探し出してくる作業のことです。これは、クローラーと呼ばれるロボットが自動で行っており、検索エンジンが最新の情報を集めるために使っています。
たとえば、Google検索もこのクローリングによって情報を収集しているので、いつでも新しい情報を調べられるのです。情報を集めに行く役割がクローリングのポイントです。
スクレイピングは情報を取り出すこと
一方のスクレイピングは、Webページの中から必要な情報だけを抜き出す作業のことです。ページ全体ではなく、住所だけ・価格だけといった特定の情報を取り出すために使われます。
たとえば、商品一覧のページから価格だけを集めたいときなどに便利です。クローリングが探すのに対して、スクレイピングは削って取り出すイメージです。似ているようで、使う目的も働き方もまったく異なる仕組みといえます。
営業リスト作成にも活用されるクローリング
営業活動に欠かせないのが、見込み客の情報をまとめた営業リストです。そして、ここまで解説してきたクローリングとどのような関係があるのか、以下で見ていきましょう。
リンクをたどって次々と情報を集めていく
営業リストを自動で作成するための仕組みとしてクローリングがよく使われています。クローラーと呼ばれるロボットが、まずはデータベースに登録されているサイトを訪問し、そこにあるリンクをたどって次のページへと移動します。
そして、そのページに書かれている会社名や住所、連絡先といった情報をひとつひとつ収集するのです。こうして少しずつ集めた情報が営業リストの元になっています。
集めた情報を見やすく整理してくれる
ただ情報を集めるだけでは、バラバラで使いにくいままです。そこでクローラーは、収集したページのHTMLコードやPDFなどのデータを読み取り、意味のある形に整理してくれます。
たとえば、企業名やメールアドレス、所在地などをそれぞれ分類してまとめてくれるイメージです。この整理された情報をもとに、それぞれの目的に応じて使える営業リストができあがっていきます。
情報をたどって探す仕組みがリスト作成に役立つ
クローリングは、情報を収集する・内容を整理する・次のページに移動するという流れを繰り返しながら、どんどん情報を集めていきます。
この仕組みがあることで、手作業では時間のかかる営業リストの作成が、短時間で効率よく進められるのです。つまり、クローリングは営業リスト作成のための情報収集ロボットとして、現代の営業活動を支えてくれているのです。
まとめ
クローリングは、人々がインターネット検索をするときの裏側で働く大切な仕組みです。スクレイピングと混同されがちですが、情報を探しにいくのがクローリング、必要な部分だけを取り出すのがスクレイピングという違いがあります。そして、このクローリングの技術は、営業活動においても営業リストの作成などに活用されており、情報収集の効率化に役立っています。正しく仕組みを知って、より便利に活用できるようになりましょう。