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リスト販売業者から購入したリストは再販していいのか

公開日:2020/08/15  

営業先を収集する方法としてリスト販売業者を利用するのは優れていて、だんだんと利用するケースが増えてきています。誰もが魅力と思うようなデータベースができあがるでしょう。そこで、少し考え方を変えてみると再販すれば儲けられるのではないかと思うかもしれません。このようなことはできるのでしょうか。

再販は禁止されているのが一般的

リスト販売業者に相談してリストを作成してもらい、その情報を受け取る契約をしたことがあるでしょうか。まだ業者を利用してリストを購入したことがないという人は、手に入れたリストを他のところに売ってしまえば儲けられるのではないかと考えることがよくあります。

しかし、一度でも契約をしたことがある人の場合には実はこのような発想が出てこないことが多いのです。ただ、例えば営業部長がリストを購入して部下に配り、部下が営業を担当するということもあるでしょう。部下の立場から考えてこれを再販したらもっと企業として売上も出すことができ、利益も高まって業績も向上していくという発想が生まれることもあります。

この場合には契約に関わっていないので、昔からずっと購入したリストを使って営業してきた人でもふと発想が出てくることもあるでしょう。確かに再販をすれば利益を出せる可能性があるのは事実ですが、結論から言えば禁止されているので無理と考えるのが妥当です。

リストを販売している業者の立場になってみれば明らかなことで、自社が資産として抱えている顧客の情報が一部でも転売されてしまうようなことになると利益を得られなくなってしまうリスクがあります。その情報の価値が失われないようにサービスを提供していく必要があるため、契約によって不利益が生じないようにしているのです。

実際に契約書を見てみると第三者に提供してはならないことが明記されていて、違反した場合には相応の対価を求めることが明記されているのが普通です。安直に販売してしまおうと思ったときだけでなく、うっかり知人などに情報を提供してしまっただけであっても大きな問題になると認識しておきましょう。

業者に知られないように再販するとどうなるか

契約違反になってしまって、リスト販売業者に知られてしまったら大きな損害賠償を請求されることになるのは明らかです。ただ、取引をした業者にばれてしまわなければ問題にならないのではないかという発想が生まれてくることもあるかもしれません。

確かに他の企業に顧客リストの再販をしても、リストを提供した先の企業が誰から紹介を受けたのかということを一切言わなければ事実関係を証明するのはかなり難しいでしょう。そもそもリストを販売した業者が他の企業に情報が伝わって営業活動などに使われていたかどうかを把握すること自体が困難です。

このようにして考えると確かに業者に知られないようにして売ってしまえば良いという発想も生まれてきます。ただ、万が一発覚したときには大きな賠償金を払わなければならないだけでなく、企業としての信用を失うことになってしまうのは確かです。

たとえその場では利益を出すことができたとしても長期的に売上を出せないような企業になってしまうリスクがあります。リスト販売業者もある程度は気にかけていて、販売した業者への営業活動に不審な動きがないかを調べていることもあるのは確かです。

また、再販した先の企業があの会社から紹介されたなどといったことを言ってしまい、巡り巡ってリスト販売業者の耳に入ることもあります。このような情報の動きによって損害賠償を求められることもあるので契約は遵守するようにしましょう。

再販はしないのが原則と考えよう

企業が経営を安定させていくためにはリスクマネジメントをすると同時に、信頼と信用を守れる事業をおこなっていくことが欠かせません。マネジメント層でも営業職の立場でもリストの再販を目論むことによって企業の存続が危ぶまれるような状況を生み出してしまうリスクがあることは理解しましょう。

万が一のリスクを考え、購入したリストはあくまで社内での利用に留めるのが肝心です。あくまで契約に則った扱いをするのを原則にして、余計なリスクを負わないようにしましょう。

 

リスト販売業者から購入した顧客の情報を再販すれば売上が出ると考えるのはもっともなことですが、契約によって第三者に情報を開示することは禁止されているのが一般的です。これに違反したことが見つかってしまうとただ指摘を受けるだけでなく、賠償金の請求をされ、さらに他社にも知られて信頼や信用を失うことになりかねません。

企業の存続にも関わるところなので、ばれなければ良いと考えてしまわずに契約を遵守するようにしましょう。それがリスト販売業者と良好な関係を維持することにもつながります。

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