顧客リスト作成に役立つツール比較!あなたに最適な選択肢は?
営業活動やマーケティングにおいて、顧客リストは欠かせない武器のひとつです。しかし、手作業でのリスト作成には時間がかかり、情報の整理も容易ではありません。そこで注目されているのが、顧客リスト作成を支援してくれる各種ツールです。今回は、用途別に役立つツールの特徴を比較しながら紹介していきます。
営業初心者にもやさしい基本機能重視のツール
これから営業リストを作り始めるという段階では、機能が多すぎるツールよりも、シンプルで使いやすいものを選ぶことがポイントです。基本情報の整理や企業データの収集を効率化してくれるツールには、次のようなものがあります。
Musubu(ムスブ)
Musubuは、国内企業150万社以上の情報をもとに、条件を設定して企業を検索・抽出できるリスト作成支援ツールです。業種、所在地、従業員数など複数の条件を組み合わせてターゲットを絞り込めるのが特徴で、営業初心者でも直感的に操作できます。また、各企業のWebサイトリンクや電話番号も一括で表示されるため、そのままアプローチに活用できます。
SalesNow
SalesNowは、営業向けの企業データベースとして利用されており、検索条件を設定することで素早くリスト化することが可能です。自社と似た企業の取引先や競合企業を参考にリストを拡張する機能もあり、効率的な新規開拓が実現できます。無料プランでも基本的な操作を体験できるため、導入のハードルが低いのも魅力です。
Googleスプレッドシート+無料データ抽出ツール
コストをかけたくない場合は、Googleスプレッドシートに顧客情報をまとめながら、インターネット上の企業情報を自動抽出する無料の拡張ツールを組み合わせる方法もあります。ブラウザの拡張機能を活用することで、Webサイト上の企業名や連絡先をリスト化する作業が手軽に行えます。ただし、情報の正確性は自分で確認する必要があります。
中規模〜チーム向けの拡張性重視のツール
複数人で営業を進めるチームや、より多くのデータを扱う中規模企業では、データ管理や共有、分析といった機能が求められます。このような場合に適した、拡張性の高いツールを紹介します。
Sansan
Sansanは、名刺管理に特化したツールとして知られていますが、近年では営業活動全体を支援するサービスとして進化しています。名刺をデジタル化するだけでなく、組織全体で顧客情報を共有し、リスト化された情報をもとに次のアクションを設定できるのが特徴です。リモートワーク環境にも対応しており、営業チームでの情報共有に適しています。
Senses
Sensesは、営業支援に必要なリード管理、商談進捗、顧客との履歴管理などが一体となったクラウドツールです。営業の属人化を防ぎながら、チーム全体で案件を進めていくことが可能になります。営業リストもステータス別に管理できるため、誰がどの企業と接触しているかが一目でわかり、重複アプローチや対応漏れを防げます。
HubSpot CRM
HubSpotは、海外製ツールのなかでも日本語対応が進んでおり、顧客リスト管理からメール配信、フォーム作成などまで幅広くカバーしています。とくに、無料プランでも使える範囲が広いため、営業以外の部門とも連携してリードを育てていく運用に向いています。顧客データを育てながら、マーケティング施策と連携できる点も強みです。
専門的な運用・分析に強い高機能ツールとその活用法
より高度な分析や自動化を行いたい企業にとっては、AIや自動スコアリングを活用できる高機能ツールが有効です。こうしたツールは、単なるリスト作成にとどまらず、営業戦略の設計やPDCAサイクルの改善にも役立ちます。
FORCAS(フォーカス)
FORCASは、企業属性データに加えて購買傾向や市場分析情報を取り入れた、ABM(アカウントベースドマーケティング)支援ツールです。ターゲット企業を定量・定性の両面からスコアリングできるため、営業先の優先順位付けがしやすくなります。複数部門でリストを共有しながら精度を高める運用にも対応しており、ハイレベルな営業施策を展開する企業に適しています。
List Finder
List Finderは、BtoBマーケティング向けに設計されたMA(マーケティングオートメーション)ツールです。Webサイトへの訪問履歴から見込み客を抽出し、自動でリスト化する機能が備わっています。顧客ごとの行動を分析し、スコアリングやフォロータイミングを自動で提案してくれるため、リストの鮮度を保ちながら成果につなげる営業活動が可能です。
自社運用が難しい場合は委託も検討を
どれだけツールの機能が充実していても、日々の業務に追われてリスト作成に十分な時間を割けないこともあります。そのような場合は、営業リスト作成を専門とする外部業者への委託もひとつの選択肢です。条件を提示すれば、自社に合った情報を短期間のうちに提供してくれるので、営業担当者がコア業務に集中できます。ツールの導入費用や運用工数を考えれば、委託のほうがコストを抑えられる場合も少なくありません。
まとめ
顧客リストの質は、営業活動全体の効率を左右します。ツールを活用することで、ターゲット企業の情報収集や整理をスムーズに進められ、反応率の高い営業リストを作成しやすくなります。どのツールを選ぶかは、予算、営業体制、扱うリードの規模に応じて慎重に判断することが大切です。自社での運用が難しいと感じた場合や、営業リスト作成に割けるリソースが限られている場合は、リスト販売業者への委託も検討してみましょう。自社の目的に合った情報を素早く入手できれば、営業の初動が早まり、結果的にコスト削減にもつながります。自分たちに合った方法で、無理なく営業成果を上げていく体制を整えることが、これからの営業戦略には欠かせません。